コンプレックス
今回は、「教師にとってはいつの間にかのコンプレックス」
この立場になって、小学校では、教師が何気にしていることに対し、子どもがひどく傷ついることがあることを学びました。
その1つが、
「図工の作品の掲示」です。
ある図工の時間。
机間指導をしながら、ふとある女の子が、
「私、どうせ絵のセンスないんだよね。」
と恥ずかしそうに、画用紙の上に腕をのせて隠した。
「いや、ここの色使い良いよ。」
でも、女の子は、私の言葉を信じません。
「でも、先生ほんとは思ってないんでしょ。」と。
これまでの5年間の学校生活で、
「先生はみんな、絵が上手な子を廊下側のみえるところ、たいしたことない子は教室内に張るんです。どの先生もみんなそう。」
ときっぱり。
どきっとしました。
「私は、たいしたことないからいつも教室にはられるんです」と。
「絵のセンスないんです」と。
「差別です。」
私は、うなずくことしかできませんでした。
教師が知らないうちにコンプレックスを持たせてしまっていたのです。
きっと教師は、それが普通と思ってやっていたことでしょう。
でも、子ども達は、掲示を評価としてみていたのです。
こんな残酷なことはない。
確かに私も図工の作品は、芸術家でもない勝手な判断基準で作品を選択し、
掲示しているし、していた。
それは、通る人にみせる絵であり、いわゆるかっこつけ。
これによって、子どもがコンプレックスを持つのなら、
1人いるということは、もっともっとそのような子どもがいるはずです。
教師が、その子ども達の能力をつぶしているのです。
教師として考えさせられる場面。
つづく…