計算ドリルの使い方とその結末
学年最終月を迎えようとしています。
勉強も仕上げの段階に入り、各問題集を仕上げて提出の時期に入りました。
問題集の一つの計算ドリル。
ここでは、使い方の違いで勉強が苦手な子にどのように影響があるのかをつづります。
勤務校では、6年生2クラスあります。
教材は、共通していますが、担任の先生によって使い方が異なっています。
2クラスの様子を並べながらつづります
使い方
<クラス1>
・原則、授業中は使わない。
・学校で勉強した内容に対応した番号をその日の宿題とする。
・全部やれてしまった場合、2回目を解く。
<クラス2>
・原則、授業では使わない。
・単元のテスト当日までに、テスト範囲内までを宿題として自分でやっておく。
苦手な子の場合どうなるか。
大多数の子ども達は、自分で問題を解いて提出することができています。
問題は、算数が苦手な子どもです。
各クラスにいる苦手な子ども達はどうだったでしょうか。
<クラス1>
・未提出が毎日続く。
→これに関して、担任の先生は何も言わない。(分からなくてやっていないことを把握しているから。)
・たまってくると、あるとき急に「ここまで学校でやるように」と、指示が入る。
→休み時間に1人、机に向かっている。分からないので進まないし、やる気も起こらない。
<クラス2>
・分からないので、何ページも未記入ページがあるため、未提出になる。
→担任の先生に未提出時に「やってこい。」と言われる。
「計算ドリルをやれた子から授業終わり」という指示で、休み時間も分からないドリルに向かって鉛筆を持って座っている。
2クラスに共通していることは、
・未提出の子どもは、休み時間を使って学校で解くということ。
・未提出の子は、算数が分からない子が多い。
結末から考えられること
①わからない子にとっての計算ドリルの宿題は地獄である。
休み時間に、分からないために解くことができない計算ドリルの前に、ずっと座らされてやっている。一方では、他の子ども達は楽しそうに遊んでいる。
提出していないとはいえ、おかしな光景に、私は、とっさに答えを教えて、
「遊ぼう!」と声をかけた。
②分からない子、宿題を出さない子というレッテルを張ってしまう。
このまま、続けていても決して算数ができるようにはならない。また、
この光景は、他の子ども達に算数が苦手な子や宿題を出さない子というマイナスな見方をさせてしまう。
他の子に気づかせないようにすることも教師の大切な役割であると考える。
まとめ
計算ドリルは、宿題にしないほうがよいのでは…。
計算ドリルの宿題は、算数ができるようになるためのツールとして使える子はもいれば、できない子もいる。できる子は、さっと解くことができる。一方で、できない子は、ハードルが高く時間をかけても解けないこともある。だから、出すことができない。
計算ドリルは、全員提出が義務付けられる宿題で使うものではないのではないか。もし使うならば、授業内で答えまで確認してから、宿題として出すべきはないだろうか。